B型事業所における、任せると放置することの違いは何か。

就労継続支援B型事業所

写真は、軸切り作業が終わった乾燥椎茸。

作業を利用者さんに任せること

以前のめだか延岡ハウスの作業では、一つの作業に1人のスタッフがつきっきりで行っていました。作業前の準備から、作業中のアドバイス、仕上がりチェックをスタッフが全部行うのです。しかし一方のめだかハウス日向では、作業毎にリーダー的存在の利用者さんがいて、その方が事前準備から、作業中のアドバイス、仕上がりチェックをしてくれていました。

僕は何度もお互いの事業所見学をしながら、スタッフと話し合った結果、めだかハウス日向のように、利用者さんに任せる仕組みづくりをすることにしました。一番の理由は、当社が「就労継続支援事業所」だからです。職業訓練所的な立ち位置で、障がい者の方の支援をするにあたり、何でも手をかけてすぎていたら、利用者さんのためにならないと考えました。

現在、利用者さんの主体に任せた事業所体制に取り組み中です。

放置しない仕組みづくり

利用者さんに任せることと放置すること、は何が違うのか。大きく2つのポイントがあります。

1つ目は、納品の最終チェックはスタッフがやることです。食品の加工やコサージュなどは、袋詰や完成した物に、おかしな点がないか相手の要求どおりにできているかを確認する必要があります。これは責任の所在にもあたるので、スタッフがやることが望ましいです。また、取引先との信頼関係を築くきっかけともなります。

2つ目は、手を止めてしまう利用者さんへの声かけです。前日によく眠れなくてついウトウトする、不安事があって考えると手が止まる、薬が効きすぎて手が止まる、などがあります。プロセスを利用者さんに任せているからといっても、体調管理まで任せてしまうと、利用者間でのトラブルの元になります。利用者さんに任せる体制に変更してからそのトラブルはよくありましたし、現在でも対処中のトラブルでもあります。

大きな点でいうとこの2つです。これは支援とはなんだろう、と常々考えさせられる具体的な行動事例だと思っています。

まとめ

任せることと放置すること、って似ているようですが非なるものです。放置しないために声掛けするのは、信頼していないことではなく、丁寧にプロセスを確認していることになります。だからといって、あまりにも干渉しすぎると、言われたことしかできなくなってしまうので、任せることも必要です。

このバランスって非常に難しく、僕は作業サポートに入るといつも悩んでしまいます。
「いま声かけるべきか?」「質問があれば声かけてくるだろうから、近くで声をかけやすいようにしておこう」など、頭の中では色々葛藤しています。

常にこうする、と決めつけること無く、利用者さんの特性に合わせて声掛けしていくのが大事だなと、反省と修正の繰り返しです。任せると放置することのバランスを追求していきます。

どのような仕事を任せていますか?

■長男&長女日記(2歳6ヶ月&0歳9ヶ月)
長男は、サンタさんからもらった早めのプレゼントと遊びたくて、晩ごはんを早く切り上げちゃいました。オモチャのパワーはすごいです。

■1日1%の成長
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