上半期の報告と同時に来年度予算をイメージする

就労継続支援B型事業所

写真は、10月度の役員会資料の一部抜粋

10月に入りました。
3月決算の企業にとっては、上半期が終わり下半期が開始です。
当社も3月決算のため、いよいよ折り返しスタート。

なぜ、来年度予算までのイメージまで前倒しする必要があるのか

結論から申し上げると、ついでにです。
ついでに、来年度予算?と思っていただけると嬉しいのです。
上半期の数字がでた時に、来年度予算をイメージするのは「誤差」と言っていいほどの、
ほんのちょっとの工夫でつくれます。

私はマラソンをやりませんが、1時間で10km走るランナーに、
「あと、1km、5分くらい走ってくれませんか?」と頼んだら、快諾してくれそうな気がしませんか?(強引な感じがしてすいません)

そのくらい、上半期の数字がわかったタイミングというのは、来年度予算をイメージする良いタイミングです。逆にここを逃すと、年明け1月か2月に、作成しなくてはなりません。

この時の、めんどくさを想像するだけでも重たくなってきます。
それであれば、ほんのちょっとの誤差くらいでできる今、このタイミングで少し時間を割くだけで、
かなり楽できちゃいます。

これをやっておくと誰が得をするかというと、自分です。
社長や役員に報告するか否かは任せますが、頭の中に来年度の数字が入っているだけで、
大きな安心感が得られるのではないでしょうか?

3カ年予算などを組んでいる方であれば別ですが、9割以上の企業がつくって来年度までの事業計画。

大まかな来年度予算があると、急な銀行訪問や役員会での質問などに対応できるので、安心感が生まれます。それに副産物として、当期の着地点、すなわち下半期の数字がわかります。

どのような流れだと取り組みやすいのか

9月末時点の売上をチェックして、会計ソフトに入力して損益計算書を作成、ができれば完璧ですが、早い方でも5営業日以内かと思います。

そのため、正確な数字をつくることを目的としないで、概算でスピーディーにつくりあげていくことを、ここでは目的とします。

9月末の売上をチェック
⇒前月からの現預金残高増減をチェック
⇒融資、設備投資、人員増減、など大きなイベントを振り返る
⇒既に決定している下半期のイベントを確認する。または予測する
⇒前期からの上半期の売上対比をもとに、下半期の売上もその対比から計算する
⇒粗利率、労働分配率を前期の計画に合わせることで、下半期・当期利益を予測する
⇒それらを踏まえて、来年度の売上予測を仮に5%増にする
⇒粗利率、労働分配率を当期と一緒にしてみることで、借入返済額・設備投資資金・積立金を確保できるかをチェック
⇒問題がなさそうであれば、そのままでOK。過剰な利益または支出があれば、売上予測を10%増、または、3%増など微調整する

文字にするとかなり、緻密に見えてしまうかもしれませんが、かなりザックリやって大丈夫です。
繰り返しになりますが、概算でスピーディーにやりましょう。

ここで大事なポイントは、来年度売上の「仮ぎめ」

9割以上の経営者が、
「翌期の売上なんて分からないよ。あてにもできん。」とおっしゃいます。
私も同感です。
来年の今日の天気がわからないのと一緒で、売上だって予測できません。

しかし、それを言っていれば思考は停止し、自社の方向性を社員にも銀行にも伝えることができません。そして、目の前の仕事に追われる日々は変わりません。

間違ってもいいから、仮ぎめの練習をすることで、年々精度が上がっていきます。
今回は5%増で仮ぎめしたのですが、そんなに負担感はなさそうなので、仮ぎめしました。


仮ぎめは外れても、失敗してもいいのです。
それらの経験をすることで、ザックリと大局を掴む概算力が養われていき、成長につながります。

得られた成果

今年の利益がどのくらいかをイメージできたことです。
月初の役員会ではそこまで求められていなかったのでやる必要はないのですが、
きっかけは「ブログに何を書こうかな?」と思ったことです。

書くのであれば、自分がちゃんとやらねば、とありがたい強制力。
遊びの時間も家族との時間も大事にしたいので、制限時間は60分。


預金残高をExcelに入力し、売上をチェック。
本来であれば、9月末時点の損益計算書まで作成していれば完璧なのですが、
福祉の現場にでていることを理由に、8月から会計ソフトの入力はできていません。
そのため、前年に作った予算書に売上を入れることで、大まかな利益を予測していきました。
(会計ソフトへの入力作業は、下半期の自分の課題にします)

そのため精度は60%くらいかもしれません。
かなり低いですよね。でも、それでいいと思っています。
やらなければ、いつまで立っても精度はゼロ%のまま。

今回の数字を頭の片隅に持ちながら、下半期に突入します。
まったくわからなければ、それまでです。
しかし今は、大まかな地図が頭の中に入りました。
ほんの少しだけ心の安心感につながります。

自己分析

売上は前年比3%アップでした。
当初予定では5%アップをしたかったので残念ですが、他事業部門の閉鎖やコロナ渦による売上低下も考えれば、素晴らしい結果です。
キャッシュフローも安定し始め、下半期の投資にも十分にまかなえることがわかり安心しました。

翌期の売上を考えると、下半期の行動と、スタッフが働きやすい職場環境づくりが欠かせません。
新しいスタッフが加わり、制服もリニューアルしました。
下半期も楽しく仕事をしていきましょう。

今回をきっかけに、10分だけでも翌期予算をイメージしてみませんか。

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